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越境ECについて。

毎年恒例となっている経済産業省による電子商取引に関する市場調査では、昨年の1年間で中国が日本のECサイトからの購入額が6,064億円だったと発表されました。
前年比では55.4%も増加。米国は4,868億円で12.6%増加に対して、大幅に増加しています。

官公庁の平成27年度版観光白書によると、中国が5,583億円でで27.5%を占めており、次いで台湾3,544億円(18.5%)、韓国2,090億円(10.3%)、香港1,370億円(6.8%)の順に多く、これらの国では日本からの越境ECのポテンシャルが非常に高いことが伺えます。
特に中国・台湾・韓国は全体の過半数を占めており、台湾・タイが増加、韓国と米国は減っています。

観光客の商品ジャンル購入割合では、アジアの国・地域ではお菓子や電気製品、化粧品、医薬品といった商品の購入率が高く、特に中国からの観光客に人気です。
一方欧米の国は、和服や民芸品、書籍やCDなど日本の文化に関連する商品の購入が多いようです。

国別では、中国どの品目においてもほかの国と比べて購入率が高く、日本の製品に対して絶大な信頼や憧れがあるようです。
特徴としては「爆買い」「指名買い」で、自分用とお土産用として1つの商品をたくさん購入しているようです。また、SNSなどの口コミを信頼し同じものをスマホをみながら探し、購入する指名買いのケースも増えているようです。
つまり、指名買いをする中国人には、安定的に口コミで評価の高いものでないと購入してもらえない可能性が高いのです。

ベトナム人には、カメラや時計、電化製品が特に人気のようです。実はベトナムもかなり爆買いをすることがわかってきました。また100円ショップでの購入も多いようです。
美容大国のタイでは化粧品が人気を集めており、百貨店やデパートの利用が73.5%にも上っているとのこと。
台湾ではお土産として大量に医薬品を購入しているケースが多く、良く効きパッケージがカワイイということで人気を博しているようです。
香港ではアパレル商品が人気ということで、百貨店やデパートでブランド品を購入されているようです。
このように外国人観光客が日本で買い物をしていく商品へのニーズは、「日本ブランドなど自国で買うより安いもの」「日本製などの信頼できる正規品」「日本でしか買えないもの」の3点に絞られると言っても良いのではないでしょうか。
自国で同じものを売っていたとしても、日本で買う方が安いため購入する、日本の方が正規品を取り扱っているから購入する、もしくは日本でしか売っていないものを買うなどの流れのようです。

中国向けのECマーケットのトレンドデータを把握するためのNint for Chinaなどのサービスも出てきていて、このようなサービスを事前にしっかり使うことでオンラインでの売れ筋商品などを把握することもできます。
国内だけでなく海外へ販路を拡大していくには、国・地域別のニーズをしっかり掴むことが越境EC成功の第一歩となるのではないでしょうか。